旅拝

過去の旅の記録です。

西蔵編(15)ラサ(その8)ノルブリンカ

 ショト(ゥ)ン祭(雪頓祭)期間中、ノルブリンカ( Norbulingka )(羅布林卡)(世界遺産)を訪問している(「ノルブ」は、「リンカ」は庭園の意)。

※ショト(ゥ)ン祭とはチベット最大の祭りであり、チベット語「ヨーグルト祭り」という意味。「ショ」はヨーグルト、「トゥン」は宴・祭りの意。
 「ヤルネ」という一定期間境内に閉じこもる修行の解禁日に、ヨーグルトを用意して僧侶を出迎えたのがショトン祭の起源と言われている。
 チベット暦(陰暦)の6月30日の早朝にデプン寺(デプン・ゴンパ)(哲蚌寺)( Drepung Monastery )(ゲルク派(黄帽派)六大寺院、ラサ(拉薩)三大寺院の一つ)のタンカ(チベット仏画)開帳で幕を開け、約1週間祭りは続く。

ゲルク派とは、チベット仏教の主要な四大宗派の一つ(他は、ニンマ派カギュ派サキャ派)。15世紀にツォンカパ(ジェ・リンポチェ)(1357~1419)によって開かれた学派で、戒律を重視している。戒律を守っていることを示す黄色い帽子を被っていた為、黄帽派と云われた。17世紀にチベット最大勢力となり、ダライ・ラマパンチェン・ラマもこの学派に属する。

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 ノルブリンカは1755年、ダライ・ラマ7世(1708~1757)により建てられ、法王の夏の離宮としての役割を果たしていた。庭園内には歴代法王の建てた幾つもの離宮がある。
 1959年3月のチベット蜂起の際、ダライ・ラマ14世(1935~)の脱出・亡命の舞台になった場所でもある。



 ショトン祭の期間中、チベット中から集まった劇団によるアチェ・ラモ(チベタン・オペラ)が上演される(日本の紅白歌合戦のような一大イベントだと思われる)。

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 残念ながら、言葉が分からない為雰囲気しか味わえなかったのだが、チベタン(チベット人)の観客達はとても楽しそうだった。

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※地図





(旅した時期:2004年)

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