西蔵編(20)ラサ郊外(その4)サムイェ寺(前編)
ラサ(拉薩)からサムイェ寺(サムイェ・ゴンパ)(桑那寺)( Samye Monastery )(ニンマ派)に移動する際、帰りは直通バスがあった(所要約6時間)が、行きはバス⇒船⇒バスと乗り継ぐ形となった(所要約7時間)。
※ニンマ派は、チベット仏教の主要な四大宗派の一つ(他は、ゲルク派、カギュ派、サキャ派)。
道中の船で写真を撮影したのでUPしたい。
遠くを見つめながら船の進路を決めていく船頭の、静かに澄んだ眼差しがとても印象的で、ヘルマン・ヘッセの著作『シッダールタ』(高橋健二訳)(新潮文庫刊)に登場する渡し守ヴァズデーヴァを思い出した(単に眩(まぶ)しかっただけかもしれない)。
※以下、『シッダールタ』より一部文章を引用させて頂く。
「傾聴することを川が私に教えてくれた。おん身もそれを川から学ぶだろう。川はなんでも知っている。人は川からなんでも学ぶことができる」
「生きとし生けるもののすべての声が川の声の中にある」
「川は至る所において、源泉において、河口において、滝において、渡し場において、早瀬において、海において、山において、至る所において同時に存在する。川にとっては現在だけが存在する。過去という影も、未来という影も存在しない」
(以下、同乗の少年がルンタ(「風の馬」が印刷された護符)を空に投げる様子を撮影)
少年の代わりに「ラーギャロー!」と掛け声を発した。
※「(キキソソ(天と地よ)、)ラーギャロー(神に祝福あれ!)」とは、チベットの神様を讃(たた)える言葉。
※地図
(旅した時期:2004年)
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